毎年年末になると、うちではおじいちゃんが門口
に「門松」を飾ります。当時、小学生の私には、
何故、門松を飾るのか意味がわかりませんでした。
ある日、飾りつけをしているおじいちゃんに、「
なんで門松を飾るの?」と聞きました。おじいち
ゃんは「神様を迎えるんだよ。」と。当時、幼か
った私には神様の存在なんて現実味もなく、「神
様なんているの?」と返しました。おじいちゃん
は「いるよ、神様はたくさんいてね、お正月は年
神様がくるんだよ。門松はね、年神様が休む場所
なんだ。」と。私はなんとなく納得しました。
数年後の年末、おじいちゃんの門松の飾りつけを
見たとき、ふと昔のおじいちゃんの話を思い出し、
門松について調べてみました。
神様には、産土神、天照大神、家の祖先神、守護
神など、様々な神様がいて、その中で、五穀を守
る「年神様」がいて、春の始まりの第一日目に当
たる元日に来るので、門松で迎えます。門松は年
神様が宿る安息所のようなものです。飾るのは、
松以外に、榊、栗、楢などの木を立てたりもして
たそうで、松に竹を加えるようになったのは、鎌
倉時代以降です。この飾りつけ、12月28日ま
でにするものとされています。それは、29日を
「九松」といって、苦を待つといい、忌み嫌った
ため、31日も「一夜松」と呼んで避けました。
その門松は今、私が飾っています。
投稿者 山形県 男性