私はデパートや遊園地でやってる戦隊モノのショ
ーに出演する仕事をしてました。その日は「特捜
戦隊デカレンジャー」ショーに悪役で出演して、
ショー終了後は握手会のスタッフを担当しました。
握手会も終わり、デカレンジャー5人を控え室に
誘導し、後片付けをしていると、「あの、すみま
せん、どうしてもデカレンジャーに会いたい子供
がいるので、写真撮らせてもらえませんか?」と
お願いされました。ショー終了後に関係者から写
真撮影をお願いされるのは多々あったので、私は
「いいですよ、デカレンジャーを呼んでくるので、
その子を連れて来て下さい。」と言って、控え室
からデカレンジャーを連れて戻ってきました。
そこには車椅子に座る5歳位の男の子がお父さん、
お母さんと居ました。その子はデカレンジャーを
見ると、右手をデカレッドに伸ばしながら、ゆっ
くり立ち上がりました。デカレッドはその男の子
に掛け寄り抱き締めました。その子はすごく嬉し
そうでした。日常では立つことがないらしく、そ
の時初めて立ち上がったそうです。
ふと見たらお母さんは静かに号泣し、お父さんも
目に涙溜めながら「〇〇〇、よかったな!」って。
私も目が真っ赤になりました。
デカレンジャーと握手し、写真撮りました。
帰り際、その子はデカレンジャーが見えなくなる
まで必死に手を振ってました。
実は仕事に限界を感じていた私は、この出来事で
身体が続く限り子供達の為に夢を与えよう!って
決意しました。
最近、特撮ヒーローってイケメン揃いとか盛り上
がってるけど、やっぱりヒーローってかっこいい
ですね。
投稿者 静岡県 男性